ジークの雑録日誌

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ラノベの歴史に今何を思う

ラノベって10代向けの挿絵付き小説のことでしょ」

 友人は頻繁にそのことを指摘していた。

 ラノベ以前において10代向けの小説が無かったのかと言えばそうではない。10代の少年・少女たちに向けて書かれた小説はたくさんある。勇気や正義、諦めないことの大切さなどを登場人物たちが旅や冒険を通して理解するという小説が多い。異世界に行って冒険をする話も今では珍しくない。

 実のところ大抵の物語は既存の設定にオリジナリティを付け足している。どこで差別化を図っているかといえば、それはストーリーの構成力や魅力的なキャラクターである。ラノベは読みやすくするために文体も工夫している。ラノベの源流は『コバルト文庫』まで遡る。その後様々なラノベ系レーベルが誕生し、しのぎを削っている。赤髪系ツンデレヒロインなどもラノベにおいて定石となった。ついにはざるそば擬人化ラノベまで出版されるようになった。

 人間の想像力はとどまるところを知らない。小説は読者の想像力を借りる文学である。ストーリー構成力や文章力を磨き多くの作家志望者に頑張ってほしい。