ジークの雑録日誌

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Re:ゼロの「死に戻り」を大真面目に考察

 今回はRe:ゼロの「死に戻り」を考察する。死に戻りは死の分岐点(セーブポイント)に戻るという能力で、主人公はその能力を用いて死ぬ運命を回避するのである。これまでの時間跳躍系物語と異なる点は「死ぬと時間が分岐点まで戻る」というである。主人公の能力は謎の存在から授けられたものという点も留意すべきだろう。主人公は死の運命から逃れるたびその分岐点は更新される。

 Re:ゼロの舞台設定は中世ヨーロッパ風ので魔法が存在している世界である。死に戻りは「魔女」なる存在に与えられた能力であるから分岐点まで戻るという超常現象も理解は十分できる。しかしこの能力にも解明されてないことがある。死の分岐点がいくつ存在していて、死に戻りがいつまで有効なのか、回数制限があるのではないかという点である。主人公はいつ本当に死ぬか分からないという恐怖と戦いながらヒロインたちを救っているのである。

 類似した時間跳躍作品にシュタインズゲートがある。並行世界説を採用しているため時間跳躍の方法は2つ存在する。無数にある並行世界を移動するか、同一世界内でループするという手法である。シュタゲの場合、ある世界Aで一方のヒロインを救おうとするともう一方のヒロインが死ぬという事態に陥る。世界Bに移動しても救われるヒロインと死亡するヒロインが入れ替わるだけである。両方のヒロインを救うため世界Cへの到達を目指すというのがこの作品の最大の魅力である。

 Re:ゼロは今後、伏線を回収できるのかという不安がある一方、きれいにまとめてくれるのではないかという期待もある。鼠色猫氏の力量に期待したい。