ジークの雑録日誌

ゲームや小説 アニメの評論など

研究開発税制に関する控除率を引き上げるべきだと言う話

あらゆる産業政策は、補助金よりも減税のほうが望ましい。補助金政策は費用を徴収しそれを配るという政策に過ぎず、徴収費用の増大と官僚の裁量権拡大を招きやすい。それは研究開発も例外ではない。ここで具体的事例を挙げる。補助金ではなく、次世代原発を…

福祉国家亡国論の感想

福祉国家亡国論感想世耕議員にスラップ訴訟を起こされている某教授が、この本を基づいて自民党が社会福祉を削ろうとしているという主張をしていたので、そのような内容だったかという検証をするため備忘録として書き記す — ジーク (@sy_11290923) 2022年7月2…

あらゆる法(規制)は税と結びついている

法の本数と税及びその他公金の支出は連動している。閣法、議員立法の別なく何らかの費用負担を強いられる。経済学において、立法行為は、市場を通じて改善されない何らかの社会厚生を改善する目的で行われる。決して元来効率的だった市場を阻害するために行…

日本共産党は結局カルトだという話

統一教会が何かと話題に上っているが勝るとも劣らないカルト団体がある。日本共産党だ。 以前の記事で、日本共産党は庶民の味方ではないと書いた。勧誘手法についてより詳しく書いてほしいという要望があり、民青に入った動機が知りたいという旨に応え筆を執…

日本維新の会の躍進について思うこと

維新の会が41議席を獲得した。支持者としてとても喜ばしい。元みんなの党の改革路線を引き継ぎ、小さな政府、民営化路線を真摯に訴えてきたことが有権者の獲得に繋がったと思う。比例区においても高い惜敗率で復活当選していることから徐々にではあるが、都…

矢野次官論文の本質的な意義

矢野財務事務次官の論文を巡って法的に越権行為であるという批判が噴出しており、その点に関しては正しいと思う。しかしながら近頃の国会は否、選挙を控えた政党は福祉などの社会保障を餌にバラマキ政策を行うことが多い。特にこのコロナ禍に乗じたバラマキ…

私が支持政党を自民党から維新に変えた理由

自民党総裁選の候補者が出揃いそれぞれの政策を聞いた結果、自民党による総合的な税制改正とそれに伴う社会保障制度の抜本的な改革はできないと判断した。もう1つは田村厚労相の厚生年金削って基礎年金に充てるという発言だ。これでは現役世代である私たちの…

反共デマは許されない 

なぜこのようなタイトル記事を書いているかと言えば 日本共○党は暴力革命をきっぱりと否定しているにも関わらずそれに対してあからさまに風説の流布がなされてしまったからだ。政策や思想に賛同できないからといってその相手を貶めることは許されないだろう…

渡瀬裕哉著 税金下げろ 規制を無くせの感想

https://bookwalker.jp/dea1512f7b-4cfb-4fa1-ba8f-a2c1e137c686/という本をご存知だろうか 私はこの本を読むまで自由主義政策が格差を深刻化させた要因の1つであると考えていた。だが日本では自由主義政策は採られておらず歪な税制と規制、法によって意図的…

MMT的政策を実施することは、反ワクチン思想と同等以上に害悪な行為だという話

現行の金融システムでMMTを採用することは不可能である。現在の日銀バランスシートではETFを大量に購入しており市場に影響を与えず売却するのは困難になっている。 MMTは貨幣を納税によって回収するという形を取っている。これは公務員に増税させるための根…

日本はアメリカ合衆国政府と国交を結んでいるのであってトランプ氏と国交があるわけではないという話

いわゆる、虎ノ門界隈を始めとしたごく一部のネトウヨに波及した米大統領選挙に関する陰謀論はテロリズムとして米国情報機関に認定された。 これらのデマを拡散したネトウヨに共通することは、政治家の神格化、権威に盲信する、特定の民族への排他的思考など…

日本共○党は庶民の味方ではないという話(勧誘手口について)

彼らは社会問題に関心のある学生を見つけ、下部組織である日本民主青年同盟へ誘う。(略称 民青)そこで社会問題について語り合う。 割安でご飯が提供されたり、社会主義の出だしを学んだりもする。そしてある程度思想が浸透したところで、上部組織の日本共○…

バイデン次期政権の外交政策に関する事実確認

一部界隈で次期バイデン政権がQuadに対して慎重であるとの情報が飛び交った。 米国政府のインド太平洋構想についての文書が公開されたことで、それが要らぬ心配だったと気づいた。価値観外交の継続に全力をあげてほしい。

2020米国大統領選挙を不正と騒ぐのは「ムサシ陰謀論」を肯定する輩と同じだということ

一部の界隈は選挙人団による選挙を経ても尚、選挙に不正があったと騒いでいる。トランプ氏の勝利を信じて疑わないようだ。 日本の出来事に置き換えれば「ムサシ陰謀論」の論理である。 gendai.ismedia.jp 上記の記事ではムサシ陰謀論の起源を2012年としてい…

今後の日米関係に関する提言

今後の日米同盟(Quad含)をいかにして発展させていくべきか。今日において日米同盟は日本外交の要となっている。安倍政権下ではさらに地理上の範囲を広げ、自由で開かれたインド太平洋構想と銘打ち、インドとオーストラリアを加え、実質的4カ国同盟を構築し…

2020 米大統領選挙に関して思うこと

私はトランプ氏の掲げる政策パッケージを支持していた。経済指標に成果が出ていたからだ。選挙の結果はバイデン氏の勝利に終わった。私はバイデン氏のエネルギー政策や、中国に対する融和姿勢を支持しない。 エネルギーに関して言えば、シェールオイルへの補…

統計への軽視が国を滅ぼす

コロナ以前から政治家の統計リテラシーの低さが目立っているのはなぜなのか 政治家は国民が選ぶのだから我々有権者にも責任があるのかもしれない。 義務教育の子どもですら棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフの読み取り方を知っているというのに彼らのレベル…

安倍政権がなぜここまで続いてしまった最大の理由

統計不正や国会軽視との批判もあった安倍政権が求心力を維持できた最大の理由が何だったのか。 某哲学入門チャンネルの論調は消極的支持者が多く、現状に追認しているだけの思考停止者が多くいた。より小さな悪を容認していった結果、アベというモンスターを…

なぜ民主党政権が「悪夢」=日本憲政史上最低最悪と言えるのか

メディアやネットで、「安倍政権は日 本憲政史上最低最悪の政権」だという言説が度々取り上げられる。現政権にも政策の不備があるため手放しで支持することはできないとしても、民主党政権のほうがマシだったという言説に私は賛同しない。 私自身が政権交代…

超限戦 21世紀の「新しい戦争」の書評

超限戦 21世紀の「新しい戦争」とは1999年に中国で発表され、英訳、日本語訳もされた戦略研究書だ。 現代の戦争は、軍事、非軍事の境界が曖昧になっており戦争の形は多岐にわたると説明している。具体的に言えば、金融戦やインターネット戦などを新たな戦場…

なぜネットMMTerはミクロ的基礎づけを認めないのか

ネットMMTerはミクロ的基礎づけを軽視している。木村氏と、あるネットMMTerのレスバを見て私はそう確信した。 あるネットMMTer曰く、「経済学は科学じゃねーから思い上がるな(意訳)」と。言ってしまえば、会計論に終始したMMTでいいという趣旨だ。この言説…

MTPL論文(木村 優氏)第3稿を読んで

今回はMTPL論文(木村 優氏)第3稿の批評を行う。 まず、論文の概要は「租税貨幣論と内生的貨幣供給論に着目して MMT の論旨を数理モデル化し,物価水準の変動のメカニズムを明示化したマクロ経済モデルを提案する」というものである。RBCモデルを基礎とする…

MTPL論文(木村 優氏)第2稿を読んで

今回はMTPL論文(木村 優氏)第2稿の批評を行う。 まず、論文の概要は「租税貨幣論と内生的貨幣供給論に着目して MMT の論旨を数理モデル化し,物価水準の変動のメカニズムを明示化したマクロ経済モデルを提案する」というものである。RBCモデルを基礎とする…

物価水準の貨幣理論 (MTPL)木村 優氏著の論文を読んで MMTのDSGEモデル化

MMT(現代貨幣理論)という学説をご存知だろうか。 貨幣は商品ではなく信頼に基づく貸借関係の記録(負債の記録)である、貨幣は銀行等が貸借関係の記録を書き込む時に創出され、返済する時に消滅する、世の中に貨幣が存在するのは、政府が一番初めに貨幣を…

キンコン西野問題を批判する

今回はキンコン西野問題を検討してみたいと思う。 http://lineblog.me/nishino/archives/9256089.html?.link_prev=1 簡潔に言ってしまえば有料だった絵本を時間差で無料公開したら売上が伸びたという内容だ。 氏は自費で自らの絵本を購入したうえで無料にす…

経済学は何故軽んじられているのか?

行政は経済政策を立案・実行する際、ミクロやマクロの理論を根拠するのが本来望ましい。しかし、指針を示す政治家がそれらについて無知なことが多々ある。その理由は経済学で用いる数学が難しいこと、経済学における仮定が理想状態に重きを置きすぎているこ…

ジョン・ヒックスの業績と一生

ジョン・ヒックスは、イギリスで最も優れた経済学者である。彼はイギリスの中にあってケンブリッジ学派の思想的影響を受けなかったにもかかわらず、結果としてケンブリッジ学派とローザンヌ学派の理論統合を成し遂げた人物である。 彼の経歴は、稀有なものだ…

ケンブリッジ学派とローザンヌ学派における学説の相違について

かつて、ミクロ経済学では市場均衡理論を巡って2つの学派が対立した。アルフレッド・マーシャルが率いた「ケンブリッジ学派」と、レオン・ワルラスが率いた「ローザンヌ学派」である。ケンブリッジ学派は、主として1つの財の市場における価格と需給量の決定…

統計プログラミング言語Rを用いた一般均衡分析

統計プログラミング言語Rとは主に統計分野において用いられるツールである。実証分析をする際、非常に便利である。研究者が公表している追加パッケージを用いることで様々な分析が可能となる。とりわけ経済学分野のパッケージが豊富である。そんな中、最近に…

ー動学的一般均衡モデル概説ー

今回は経済政策の分析ツールとして一般的になった「動学的一般均衡モデル」について説明をする。 学部レベルのマクロ経済学を学んだ人が上級マクロを学ぶときに混乱するのが、「マクロ経済学のミクロ的基礎付け」である。マクロ経済学にミクロ経済学で仮定される…